DTPデザイナー必見!色褪せしやすい色・しにくい色とは?|北海道・旭川のホームページ・DTPデザイン制作会社、ドリームクリエイト
2023.06.24
DTPデザインDTPデザインにおいて、ポスターやチラシなどの紙媒体をはじめ看板や商品の外箱などの印刷物は、CMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)の4色で構成されています。わかりやすく言えば、青、ピンク、黄色、黒ですね。
たとえば緑の部分はイエローとシアンの点が入り混じって緑に見えている、という仕組みです。
特に新聞なんかのカラー部分を拡大鏡で見ると点の集まりが顕著に見えます。
(なかにはCMYKの点を組み合わせるのではなく、あらかじめ染料を混ぜて色を作り使用する「特色」とよばれるパターンの場合もありますが、それはまた次の機会にご紹介します。)
みなさんは色褪せているポスターや商品の外箱を見かけたことはありませんか?
身近なもので言えば本の背表紙なんかはよく日焼けしているのを見かけます。ものによっては色褪せてレトロな雰囲気になり味の出るものもありますが、いずれも本来の見せたかったカラーリングではないはず。
期間にわたり使用したり、日光のもとに長時間さらすことになるものは時間が経つにつれてどうしても色が褪せていってしまいます。
では、先述した印刷の基本色であるCMYK。
この4色に色褪せしやすさの差はあるのでしょうか?
正解は、「けっこう差がある」です。
今回はそんなCMYKの4色を、色褪せしやすい順にご紹介します。
1位:イエロー
CMYKのなかで最も色褪せしやすいのがY(イエロー)です。
4色の中でも特に劣化が著しく、元が濃い色ではないのもあり年月が経てば色はほぼ残りません。
2位:マゼンタ
イエローにつぎ、大変色褪せしやすい色のひとつです。
たとえば暖色でまとめたデザインになると、ほとんどが退色しやすいイエローとマゼンタで構成されるため、長期間の使用には弱い傾向にあります。
3位:シアン
やや薄く退色はするものの、イエローやマゼンタに比べ耐用年数はぐっと長くなります。
そのため青系とモノトーンを組み合わせたデザインはカラーイメージを損なわず、長期間使用することができます。
4位:ブラック
ブラックはほぼ色褪せないと考えて良いでしょう。
ただし、それはCMYKの「K」を単体で使用したブラックに限りの話。
CMYKの「CMY」を組み合わせて作ったブラックは、イエローやマゼンタが色褪せていき、残されたシアンが影響し青っぽく退色していってしまいます。
いかがでしょうか?
長期間屋外で貼り出した場合の色褪せのイメージです。
上記のことをふまえて見ると、シアンが残り次いで若干のマゼンタ、そしてイエローはほぼ見当たらなくなっているのがよくわかると思います。
文字は退色しやすいイエロー・マゼンタが混ざった茶色の堀、マゼンタがメインの桜と被っていたため、堀も桜も退色し白に近くなってしまったことでかなり読みにくくなってしまっていますね。
こんなことから、一部退色しても可読性の残る配色を考えることも、デザインのひとつと言えるのです。
長期間かつ屋外で使用するポスターなんかは、色褪せした場合の見え方などもよく考えて色構成してみると良いかもしれません。
特に特殊加工などを施さない一般的な紙媒体は日に弱く、退色が早い傾向にあります。
このようなことを考慮し、色褪せしにくいカラーリングでのデザイン、退色に強い用紙などをご提案することも可能ですのでお気軽にご相談ください。