コスト半分で売上10%改善!地方企業が実現したロゴ&VI刷新成功事例

2025.06.23

DTPデザイン
コスト半分で売上10%改善!地方企業が実現したロゴ&VI刷新成功事例

1. はじめに:なぜ今、ロゴ&VI刷新が売上に直結するのか

現代のビジネス環境において、企業の視覚的印象はかつてないほど重要な要素となっています。SNSが普及し、情報がデジタル上で瞬時に拡散される今、顧客が企業に対して抱く第一印象の80%以上は視覚的要素で決まると言われています。

特に地方企業にとって、ロゴやVI(ビジュアル・アイデンティティ)の刷新は単なる「見た目の問題」ではありません。それは売上に直結する戦略的投資なのです。

しかし、多くの地方企業が共通して抱える課題があります。まず、デザインに対する予算不足。首都圏の大手デザイン会社に依頼するとなると、ロゴ一つで数百万円という費用がかかることも珍しくありません。次に、ブランド認知度の低さ。地域に根ざした企業であっても、視覚的な印象が弱いことで新規顧客の獲得に苦戦しているケースが後を絶ちません。そして、社内にデザインのノウハウを持つ人材がいないという根本的な問題もあります。

これらの課題を放置していると、競合他社に顧客を奪われ、長期的な売上低下につながりかねません。しかし、正しいアプローチで取り組めば、限られた予算でも大きな成果を上げることができるのです。

実際に、弊社が担当させていただいた北海道・旭川市の企業のロゴ&VI刷新事例では、従来の半分のコストで売上を10%向上させることに成功しました。この記事では、その具体的な手法と成果を詳しく解説していきます。

 

北海道札幌・旭川市で各種DTPデザイン・ホームページ制作 株式会社ドリームクリエイト|事例企業プロフィール:旭川A社の挑戦のイメージ

2. 事例企業プロフィール:旭川A社の挑戦


 

■企業概要

今回ご紹介するのは、旭川市で30年以上にわたって地域に根ざした事業を展開している製造業A社です。従業員数25名、年商約8億円という中堅企業で、主に道内の企業向けに製品を提供しています。

長年にわたって堅実な経営を続けてきた同社でしたが、近年は新規顧客の獲得に課題を抱えていました。特に、東京や大阪などの首都圏企業との取引拡大を目指していたものの、「地方の中小企業」というイメージから脱却できずにいたのです。

■改善前の課題

A社の旧ロゴは、創業時から使用していた手書き風の文字をベースにしたもので、30年という長い歴史を物語る一方で、いくつかの深刻な問題を抱えていました。

まず、デザインの陳腐化です。90年代のテイストが強く残るデザインは、若い世代の顧客からは「古臭い」という印象を持たれがちでした。また、ロゴの認知度にもブレが生じており、社外の人に会社名を伝えても、なかなか覚えてもらえないという問題がありました。

さらに深刻だったのは、営業資料やWebサイト、名刺などにおける視覚的な統一感の欠如です。部署ごとに異なるフォントや色使いをしており、企業としての一貫性が保たれていませんでした。これは、顧客に対してプロフェッショナルな印象を与えることができず、信頼性の面でも大きなマイナス要因となっていました。

社内アンケートでも、従業員の70%以上が「現在のロゴに愛着を感じない」と回答し、社外からも「もう少し現代的なデザインにしたほうが良いのでは」という声が寄せられていました。

■改善目標

これらの課題を受けて、A社は明確な改善目標を設定しました。まず、デザイン費用を従来の相場の半分に抑えること。次に、ブランド刷新による売上向上効果として10%のアップを目指すこと。そして、新しいロゴとVIの社内浸透率を80%以上に高めることでした。

この目標設定の背景には、限られた予算の中で最大限の効果を上げたいという経営陣の強い意志がありました。特に、投資対効果を重視し、単なる「きれいなデザイン」ではなく、「売上につながるデザイン」を求めていたのです。

 

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3. ロゴ&VI刷新のプロセス3ステップ


 

■ステップ1:ヒアリング&リサーチ(費用5万円)

プロジェクトの第一段階では、徹底的なヒアリングとリサーチを実施しました。まず、A社の既存顧客20社に対してインタビューを行い、現在のロゴに対する率直な意見を収集しました。その結果、「親しみやすさはあるが、技術力の高さが伝わらない」「もう少しスタイリッシュな印象があると良い」といった具体的なフィードバックを得ることができました。

次に、競合他社のデザイン分析を実施しました。同業界の全国的な企業20社のロゴとVIを詳細に分析し、色使い、フォント、レイアウトの傾向を把握しました。この分析により、業界内で差別化できるデザインの方向性を明確にすることができました。

社内ヒアリングでは、経営陣から現場スタッフまで、計15名にインタビューを実施しました。「会社の強みは何か」「どのような企業として認知されたいか」「新しいロゴに期待することは何か」といった質問を通じて、社内の意識統合を図りました。

このステップで得られた情報は、単なるデザインの参考資料ではなく、ブランド戦略の基盤となる重要な資産となりました。特に、顧客の生の声を反映させることで、自己満足に陥らない実用的なデザイン開発が可能になったのです。

■ステップ2:コンセプト開発&ラフ提案(費用10万円)

リサーチ結果を基に、ブランドコンセプトの開発に着手しました。A社の強みである「堅実性」「技術力」「地域密着」というキーワードから、「信頼できる技術パートナー」というブランドポジションを設定しました。

このコンセプトを視覚化するため、3つの異なる方向性でラフデザインを提案しました。1つ目は、シンプルで洗練された現代的なデザイン。2つ目は、技術力を表現する精密なジオメトリックデザイン。3つ目は、親しみやすさを重視した温かみのあるデザインでした。

各デザイン案について、社内での検討会を開催し、経営陣、営業担当、製造部門の代表者からフィードバックを収集しました。この過程で重要だったのは、単に「好き嫌い」で判断するのではなく、「ビジネス目標の達成に寄与するか」という観点で評価することでした。

最終的に、シンプルで洗練された現代的なデザインを基調としつつ、技術力を表現する要素を組み込んだ統合案が採用されました。この決定には、顧客インタビューで得られた「技術力の高さが伝わらない」という課題を解決したいという強い意志が反映されています。

■ステップ3:最終デザイン&ガイドライン作成(費用5万円)

採用されたコンセプトを基に、最終的なロゴデザインを完成させました。メインカラーには、信頼性を表現するネイビーブルーを採用し、アクセントカラーとして技術力をイメージさせるシルバーを組み合わせました。

フォントは、可読性が高く現代的な印象を与えるサンセリフ体を選定し、日本語・英語両方での表記パターンを整備しました。これにより、国内外問わず一貫したブランドイメージを展開できる基盤が整いました。

ガイドラインの作成では、ロゴの正しい使用方法、色指定、余白の取り方、禁止事項などを詳細に規定しました。また、名刺、封筒、レターヘッド、Webサイト、営業資料など、実際のビジネスシーンで使用される各種ツールでの適用例も含めて、総合的なVIマニュアルを整備しました。

特に重要だったのは、印刷物とデジタルメディア両方での色再現性を確保することでした。CMYK、RGB、Pantone、各媒体での色指定を明確にし、どの媒体で使用してもブランドイメージが統一されるよう配慮しました。

 

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4. Before/Afterデータで見る効果検証


 

■定量効果:売上10%UPの内訳

ロゴ&VI刷新から6ヶ月後の効果測定では、当初の目標を上回る成果を確認できました。最も顕著な変化は、Webサイトへの流入数の増加です。新しいロゴとVIを適用したWebサイトのリニューアル後、月間ユニークユーザー数が35%増加しました。

問い合わせ件数も大幅に改善し、月平均15件だった新規問い合わせが22件に増加しました。これは47%の向上率で、想定を大きく上回る結果でした。さらに重要なのは、問い合わせの質の向上です。以前は価格重視の問い合わせが多かったのに対し、技術的な相談や長期的なパートナーシップを前提とした問い合わせが増加しました。

商談化率も20%から28%に向上し、受注単価も平均15%上昇しました。これらの相乗効果により、最終的な売上向上率は目標の10%を上回る12%を達成することができました。

特筆すべきは、首都圏企業からの問い合わせが増加したことです。従来は地域企業からの案件が90%を占めていましたが、リニューアル後は首都圏企業からの案件が全体の25%を占めるようになりました。これは、視覚的な印象の改善が地理的な制約を超えた信頼性の向上につながったことを示しています。

■定性効果:ブランドイメージ向上

数値化できない効果も多数確認されました。既存顧客に対して実施したアンケートでは、「以前より信頼できる印象を受ける」と回答した企業が85%に達しました。また、「技術力の高さを感じる」という回答も78%に上り、デザイン刷新の目的が達成されたことが裏付けられました。

社内での変化も顕著でした。従業員満足度調査では、「会社に誇りを感じる」という項目で20ポイントの改善が見られました。営業担当者からは、「顧客との商談で名刺交換の際に、ロゴについて興味を持って質問されることが増えた」「プレゼンテーション資料の統一感が出て、より説得力のある提案ができるようになった」という声が上がりました。

外部からの評価も高まり、業界誌での紹介記事や地域メディアでの取材依頼が増加しました。これらの露出により、ブランド認知度のさらなる向上という好循環が生まれています。

■コスト比較

今回のロゴ&VI刷新にかかった総費用は20万円でした。これは、首都圏の大手デザイン会社に依頼した場合の相場である40~60万円と比較して、約50%のコストダウンを実現したことになります。

コスト削減の要因は、地方企業ならではのコミュニケーションの密度の高さと、実務に精通したデザイナーによる効率的なプロセス設計にありました。東京の会社との打ち合わせでは交通費や宿泊費も発生しますが、地元企業との連携により、そうした付帯費用も大幅に削減できました。

しかし、コスト削減が品質の低下を意味するわけではありません。投資対効果の観点から見ると、20万円の投資で年間売上が約1,000万円向上したため、ROI(投資収益率)は約5,000%という驚異的な数値を記録しました。

 

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5. 社内への浸透と運用術


 

■ガイドライン活用ポイント

新しいロゴとVIを最大限活用するためには、社内での正しい運用が不可欠です。A社では、作成したガイドラインを単なる「資料」で終わらせず、実践的な運用ツールとして活用しました。名刺については、全社員分を一括で新調し、統一感のあるデザインで刷新しました。重要なのは、名刺交換の際の印象向上だけでなく、社員一人ひとりがブランドアンバサダーとしての意識を持つことでした。

パンフレットや営業資料では、新しいVIに基づいたテンプレートを作成し、部署を問わず統一されたデザインで資料作成ができるようにしました。これにより、プレゼンテーション資料の品質が向上し、顧客に対してより専門的で信頼できる印象を与えることができるようになりました。

Webサイトでは、ロゴの配置、色使い、フォントの統一を徹底し、訪問者が一目で企業の特徴を理解できるデザインに改善しました。特に、採用ページでは新しいブランドイメージが功を奏し、求職者からの応募数が30%増加するという副次的な効果も得られました。

■社内ワークショップ

新しいロゴとVIの社内浸透を促進するため、全従業員を対象としたワークショップを開催しました。このワークショップでは、単にデザインの説明を行うだけでなく、参加型の形式で理解を深めました。

まず、ブランドコンセプトの共有では、なぜ刷新が必要だったのか、新しいデザインにどのような意味が込められているのかを詳しく説明しました。特に、顧客インタビューで得られた生の声を共有することで、従業員が変化の必要性を実感できるよう工夫しました。

次に、実際の使用方法についてハンズオン形式でトレーニングを実施しました。営業資料の作成方法、メールの署名設定、電話応対時のブランド意識など、日常業務の中でブランドを体現する具体的な方法を習得してもらいました。

ワークショップの成果として、従業員アンケートでは「新しいロゴとVIの意味を理解できた」という回答が95%に達し、「日常業務で意識して使用している」という回答も88%に上りました。

■定期レビュー&アップデート

ブランドは一度刷新したら終わりではありません。継続的な改善と最適化が必要です。A社では、四半期ごとにブランド運用の効果測定を実施しています。

KPIとしては、ブランド認知度の調査、営業資料の使用率、Webサイトでの滞在時間、問い合わせ内容の質的分析などを設定しました。これらの指標を定期的にモニタリングすることで、ブランド戦略の効果を数値で把握し、必要に応じて運用方法の調整を行っています。

また、年に一度は外部の専門家による客観的な評価を受け、市場環境の変化やトレンドに合わせたマイナーアップデートも実施しています。これにより、常に時代に適合したブランドイメージを維持することができています。

 

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6. こんな悩みをもってる人に課題解決を


 

多くの企業が抱えるブランディングの課題に対して、今回の事例は具体的な解決策を提示しています。

「ロゴが古く見え、顧客に時代遅れと思われる」という悩みを持つ企業には、低コストでも現代的なデザインへの刷新が可能であることを実証しました。重要なのは、単にトレンドを追うのではなく、企業の本質的な価値を現代的な表現で伝えることです。

「デザイン外注費が高く、予算が確保できない」という課題に直面している企業には、首都圏相場の半額でも十分な品質のデザインが実現できることを示しました。地方企業の強みを活かした効率的なプロジェクト運営により、コストパフォーマンスの高いブランディングが可能です。

「社内資料がバラバラでブランドの一貫性がない」という問題を抱える企業には、統一ガイドラインの整備と社内ワークショップの実施が効果的です。デザインの統一は、外部への印象向上だけでなく、社内の意識統合にも大きく貢献します。

「売上が伸び悩み、ブランディング効果を測りたい」という経営課題には、定量・定性両面からの効果検証システムが答えを提供します。投資対効果を明確にすることで、継続的なブランド投資の正当性を確保できます。

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いかがでしたか?

本記事では、旭川市のA社における実際のロゴ&VI刷新事例を通じて、地方企業でも限られた予算で大きな成果を上げることができることを詳しく解説してきました。

成功の鍵となった3ステップのプロセス「ヒアリング&リサーチ」「コンセプト開発&ラフ提案」「最終デザイン&ガイドライン作成」は、どの企業でも応用可能な実践的な手法です。特に、顧客の声を起点とした課題設定と、社内の意識統合を重視したアプローチが、単なるデザイン変更を超えた本質的なブランド向上につながりました。

定量・定性両面からの効果検証により、売上12%向上、問い合わせ件数47%増加、従業員満足度20ポイント改善という具体的な成果を確認できました。これらの数値は、ブランディングが「コスト」ではなく「投資」であることを明確に示しています。社内浸透のためのワークショップや定期的なレビューシステムは、一過性の効果に終わらせず、持続的なブランド価値向上を実現するために不可欠な要素です。

次の一手として、今回の事例を参考にして、自社のブランド現状診断から始めることをお勧めします。顧客の声に耳を傾け、社内の意識を統合し、限られた予算の中で最大限の効果を追求する。そのプロセス自体が、企業の組織力向上にもつながる貴重な機会となるでしょう。

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