2023年のデザイントレンドとは?: クリーンでミニマルなデザインが主流に

2023.08.15

DTPデザイン
2023年のデザイントレンドとは?: クリーンでミニマルなデザインが主流に

旭川市のデザイン会社、ドリームクリエイトです。

デザインのトレンドは数年おき、あるいは毎年のように変化していきます。時代を反映したものは一見寿命が短いように感じられますが、爆発的なヒットを期待できることも大きな特徴です。ここ数年は、クリーンでミニマルなデザインがますます注目されています。過去の複雑な要素や過剰な装飾を削ぎ落とし、シンプルさと機能性を重視したデザインが主流になっています。

このシンプル・ミニマルデザインのよいところは、ブランドやその商品の中身で勝負できるところです。過剰装飾ではなく、本質を追究するブランディングの流れに沿ったものと言えますね。

この記事では、ここ最近のデザイントレンドであるシンプルデザインに関して解説していきます。


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カラーパレットの単純化とそのデザインへの効果について

デザインにおけるカラーパレットの単純化について、さらに詳しく見てみましょう。カラーパレットの単純化は、デザインの効果的なコミュニケーションやブランドの識別性を高めるための重要なステップとなります。カラーパレット(Color Palette)は、デザインや芸術などのコンテキストにおいて使用される色の集合体を指します。デザインプロジェクトやアート作品において、特定の色を選び出し、組み合わせて使用することで、一貫性や視覚的な調和を実現するためのツールとして利用されます。

カラーパレットは、通常いくつかの主要な色と、それに対するアクセント色や補完色などが含まれます。これらの色はデザインの目的やコンセプトに基づいて選定され、組み合わせられます。選ばれた色はブランドのアイデンティティやコミュニケーションのメッセージを伝えるための重要な要素となります。

カラーパレットに関しては、こちらの記事も参考になると思います。

 

1. カラーパレットの選定の重要性

カラーパレットの単純化は、色の選定プロセスに深く関わっています。適切な色を選ぶことは、ブランドのメッセージや価値観を伝える手段となります。この際には、ブランドのアイデンティティやターゲットオーディエンスに合った色を慎重に選ぶことが求められます。

2. カラーパレットの要素

単純化されたカラーパレットは、通常3〜5色の主要な色から構成されています。この選定された色は、主要なブランドカラーやアクセントカラーとして機能します。一般的に、主要な色はブランドのアイデンティティを代表し、アクセントカラーは強調や視覚的な引き立てに使用されます。

3. 色の心理的影響

カラーパレットの単純化においては、色の心理的な影響も考慮することが大切です。例えば、青色はクールで信頼感を、赤色は情熱やエネルギーを、緑色は自然や平和を表現するとされています。選んだ色がブランドのコンセプトや意図と一致するように配慮することで、視覚的なメッセージがより強化されます。

4. 一貫性と認識性の向上

カラーパレットの単純化は、一貫性を維持しやすくする効果も持ちます。限られた色の組み合わせは、異なるデザイン要素や媒体間での一貫性を確保しやすくなります。また、これにより顧客は特定の色がブランドを象徴するものとして認識しやすくなります。

カラーパレットの単純化は、デザインにおいて洗練度やコミュニケーションの効果を高めるための重要なステップです。選定された色はブランドのメッセージやアイデンティティを伝える手段として機能し、心理的な影響も考慮しながら選ぶことが大切です。一貫性を維持し、ブランドの認識性を向上させるために、カラーパレットの単純化を積極的に取り入れてみてください。

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シンプルな色の選択が持つ力

シンプルな色の選択は、デザインにおいて非常に強力な影響を持ちます。シンプルな色の選択は、デザインの洗練度や効果を高めるだけでなく、情報伝達や視覚的な体験の向上にも寄与します。以下に、シンプルな色の選択が持つ力について説明します。

1. メッセージのクリアな伝達

シンプルな色の選択は、情報のクリアな伝達をサポートします。過剰な色や複雑なカラーコンビネーションは、情報を混乱させる可能性があります。一方で、シンプルな色は視覚的な騒音を減少させ、重要なメッセージやコンセプトを効果的に伝えるのに役立ちます。

2. 視覚的な静けさと落ち着き

シンプルな色は、視覚的な静けさと落ち着いた雰囲気を創出します。派手な色や過多な装飾を避けることで、視覚的な騒音を軽減し、デザイン全体が洗練された印象を与えます。これにより、観客はデザインに集中しやすくなります。

3. ユーザーエクスペリエンスの向上

シンプルな色の選択は、ユーザーエクスペリエンスを向上させます。明瞭な色彩は視認性を高め、情報を素早く理解できるようにします。特にウェブサイトやアプリケーションのデザインにおいて、ユーザーが簡単にナビゲーションできる環境を提供する重要な要素となります。

4. 複数の要素の調和

シンプルな色の選択は、異なる要素の調和を実現する手助けをします。色がシンプルで統一されている場合、異なるデザイン要素やコンテンツが調和して見えることが多いです。これにより、デザインがまとまりを持ち、視覚的に美しいものとなります。

5. 時間を超越したデザイン

シンプルな色は、時代を超えて長く愛されるデザインを作り出す手助けをします。派手なトレンド色が褪せても、シンプルな基本色は古典的で魅力的な印象を保ちます。これにより、デザインが長寿命であり、多くの人に親しまれる可能性が高まります。

総じて、シンプルな色の選択はデザインの品質を向上させ、情報伝達や視覚的な効果を最大限に引き出す重要な要素です。シンプルな色は、デザインの本質を浮き彫りにし、観客に魅力的な視覚的体験を提供します。

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一貫性と認識性の向上

一貫性と認識性の向上は、デザインにおいて重要な要素です。以下に、それぞれの概念について説明します。

デザインにおける一貫性は、異なる要素や要素間での統一感を指します。一貫性が保たれているデザインは、視覚的にまとまりがあり、一つのコンセプトやアイデンティティを持っていると感じられます。シンプルなカラーパレットは、一貫性を実現するための強力な手段です。シンプルなカラーパレットは、同じ色調やトーンを使用することで、異なる要素間での統一感を生み出します。これにより、視覚的なつながりが生まれ、デザイン全体が一貫して見えます。

カラーパレット内の色がブランドのアイデンティティと関連している場合、異なるデザインや媒体においてもブランドのコンシステンシー(一貫性、整合性)を維持できます。顧客はブランドを認識しやすくなり、信頼感を持つことができます。カラーパレットの一貫性は、異なるデザイン要素(ロゴ、テキスト、画像など)を統合するのに役立ちます。色が調和していると、これらの要素が調和して見え、バランスの取れたデザインが実現します。また、認識性は特定の要素やブランドをすばやく認識する能力を指します。シンプルなカラーパレットは、認識性を向上させるための重要な要素です。

特定のブランドカラーやアクセントカラーがカラーパレットに含まれている場合、顧客はそれらの色を見たときに即座にブランドを識別できるようになります。これにより、ブランドの視認性が高まります。シンプルなカラーパレットは、アイコンやシンボルの識別性を向上させます。特定の色を使用してアイコンをデザインすると、ユーザーはそれをすばやく理解しやすくなります。そして、シンプルなカラーパレットは、テキストや画像のコンテンツの視認性を向上させます。適切に選ばれたカラーは、コントラストや視認性をサポートし、情報を容易に読み取れるようになるのです。

総じて、一貫性と認識性の向上は、デザインの品質や効果を高めるために重要な要素です。シンプルなカラーパレットは、これらの要素をサポートし、デザインの視覚的な魅力や効果を最大限に引き出す手段となります。

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テキストとフォントの重要性

テキストとフォントは、デザインにおいて非常に重要な要素です。正しいフォントの選択とテキストの配置は、情報の伝達やブランドの個性の表現に大きな影響を与えます。テキストは情報を伝える主要な手段です。適切なフォントとテキストの組み合わせは、読みやすさと理解しやすさを確保するために不可欠です。フォントの種類やスタイルは、コミュニケーションのトーンやブランドの声を伝えるのに役立ちます。

また、特定のフォントやテキストスタイルは、ブランドの個性やアイデンティティを表現する手段として機能します。文字が明朝体なのかゴシック体なのかの違いだけでもイメージは異なってきます。

ブランドの価値観やメッセージと一致するフォントを選ぶことで、ブランドの特徴が視覚的に伝わるのです。適切に選ばれたフォントは、デザインの視覚的な魅力を向上させます。フォントのデザインやスタイルは、デザイン全体のエステティックやバランスを強化するのに役立ちます。フォントの選択は、デザインが引き立ち、視聴者の興味を引くための鍵となります。

テキストの読みやすさと視認性は、ユーザーエクスペリエンスに大きな影響を与えます。選ばれたフォントが読みやすく、適切なサイズや行間が設定されている場合、ユーザーは情報を迅速に理解できます。逆に、読みにくいフォントや過密なテキスト配置は、ユーザーの興味を失わせる可能性があります。フォントの太さ、斜体、下線などのスタイル要素を使用することで、特定のテキストをハイライトや強調することができます。これにより、重要な情報やキーメッセージが視覚的に際立ち、ユーザーの注意を引くことができます。

総じて、テキストとフォントはデザインの中で非常に重要な役割を果たします。適切なフォント選びとテキストの配置により、情報の伝達効果やデザインの品質が向上し、視覚的に魅力的な成果物を生み出すことができます。

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ホワイトスペースの最適活用

ホワイトスペース(余白)の最適活用は、デザインにおいて非常に重要な要素です。適切に配置されたホワイトスペースは、デザインの視覚的なバランスや洗練度を高め、コンテンツの読みやすさや理解をサポートします。以下に、ホワイトスペースの最適活用について説明します。

1. 視覚的な休憩とクリアな整理

ホワイトスペース(余白)は、コンテンツや要素の間に配置される空間を指します。適切な量のホワイトスペースを使用することで、コンテンツが過度に詰まっていないように見え、視覚的な休憩を提供します。また、ホワイトスペースは情報をクリアに整理し、視聴者が情報を追跡しやすくします。

2. 視認性と視覚的な階層性の強化

ホワイトスペースは要素間の距離を確保するために使用されるため、テキストや画像が適切に配置され、読みやすくなります。また、ホワイトスペースは視覚的な階層性を強化するのに役立ちます。重要な要素を他の要素から際立たせるために、余白を周囲に確保することができます。

3. 視覚的な調和とバランス

適切なホワイトスペースの活用は、デザインのバランスと調和を向上させます。要素が均等に配置されていると、デザイン全体が調和して見え、美的な魅力を持つものとなります。ホワイトスペースは、要素同士が互いに干渉せず、自然な配置を実現するのに役立ちます。

4. フォーカスと重要性の強化

ホワイトスペースを使って要素をグループ化することで、特定のコンテンツやセクションにフォーカスを当てることができます。このようなグルーピングにより、情報の整理や認識が促進され、重要な要素が際立ちます。

5. ミニマリズムと洗練度の増加

ホワイトスペースはミニマリズムのデザインスタイルを強調するための強力な手段です。要素を最小限に保ち、余白を最大限に利用することで、洗練された印象を生み出すことができます。

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いかがでしたか?

シンプルなデザインは、見る人たちへ必要な情報をきちんと伝えることができます。その反面、きちんとデザインされていないと単純につまらない表現や刺さらないデザインになってしまいます。このあたりの加減が難しい部分と言えるでしょう。特に余白のとり方やフォント選びは重要なポイントです。選ぶ写真なども、このシンプルさを引き立てるのか殺すのかを大きく左右させます。

まずは、基本のカラーパレットを中心にデザインをマイナスしていくことを心がけてみましょう。広告やポスターに多くのことを詰め込んでしまいたい気持ちもわかります。ですが、受ける側として考えてみると、情報は整理されていたほうが圧倒的に親切です。

株式会社ドリームクリエイトでは、こうしたシンプルデザインを得意としています。
よろしければ、ご相談いつでも承ります。