実は両極ではないデザインダイアログ:デジタルとアナログが交わるとき

2023.10.19

デザイン全般
実は両極ではないデザインダイアログ:デジタルとアナログが交わるとき

北海道旭川市のデザイン会社、ドリームクリエイトです。

デザインの世界で、デジタルとアナログはあまり共通点がないように思われますが、実は両者の関係は奥深いものがあります。このデジタルとアナログの手法は、お互いが寄り添い、新しい魅力を紡いでいます。デジタルの便利さとアナログの温かみのようなものがお互いを引き立て、素晴らしいデザインを生み出しているのです。

この記事では、両者の調和がもたらすデザインの力をお伝えします。


 

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□デジタルは手軽にデザインに触れられる

デジタルデザインは、その手軽さと広がりによって、これまでにない柔軟性とアクセス可能性を提供しています。まず、デジタルならではの手軽さに注目してみましょう。

手軽な制作と編集

制作側のメリットになりますが、デジタルデザインはコンピュータと専用ソフトウェアがあれば、どこでも手軽に行えます。デザイナーはアイディアが浮かんだらすぐに実現でき、制作過程も素早く進めることができます。タブレットやスマートフォンを使うこともできます。そして、修正や変更も簡単に行え、クリエイティブなプロセスがより柔軟になります。

グローバルな発信

デジタルデザインは、インターネットを通じて世界中に発信できる利点があります。ウェブサイトやソーシャルメディアを活用すれば、作品やメッセージは瞬時に数多くの人々に届きます。これにより、地域や国を超えた広がりが生まれ、多様な視点や文化と繋がりやすくなります。

対話と参加の促進

デジタルデザインは、オンラインコミュニケーションの手段を通じて対話と参加を活発化させます。コメントや共有機能を活用することで、デザイナーと視聴者、または他のデザイナー同士のコミュニケーションが生まれ、新たなアイディアや視点を得ることができます。

デジタルの手軽さは、デザインのプロセスを身近でアクセス可能なものにし、クリエイティブなエネルギーを広く拡げる手助けとなっています。これらの手法は、従来のアナログ手順では不可能であったことばかりです。


 

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□アナログには温かみと触れる喜びがある

アナログデザインは、その温かみと触れる喜びによって、デジタルにはない特別な魅力を提供しています。これには何つかのポイントがあります。

手作業の手触り

アナログデザインは、手作業の手触りが特有の温かみを生む一因です。手描きのイラストや手書きの文字、手仕事で作り上げられたアートは、デジタルでは再現しきれない、独自の質感や個性を持っています。触れることで感じる、紙の質感や絵の具のにおいが、作品と観る人との繋がりを深めます。

アナログの時間と集中

アナログデザインは、手間と時間をかけることで生まれる喜びがあります。手描きや手刷りのプロセスは、緻密な作業と集中力を必要としますが、その過程が新たな発見や驚きをもたらします。アナログならではの手仕事の精巧さが、制作者と視聴者の心を豊かにします。

「物体」として存在する安心感

ポスターやチラシもそこに「置いてある」「貼られている」という存在としての安心感があります。デジタルだと、保存しない限りどこにいってしまったのか、チラっと見ただけで後は忘れてしまうことがよくありますが、アナログはそうではありません。また、手に取った時の質感や肌触りはその記憶とともにずっと残る可能性があります。

本を例にとってみても、デジタルの画面で読んでも前後で変わりはありませんが、新書や文庫本であれば読んだという物理的な本の積み重ねができあがります。本を紙で読みたい人はたくさんおり、やはり紙の質感や手に取った時の感触、そして読み終えた後積み重なっていく様子、などが好き、と言う人がたくさんいます。

デジタルとアナログの最大の違いはここにあるのかもしれません。

アナログの温かみは、触れることで感じることができる特別な喜びをもたらします。この喜びを味わい、アナログならではの芸術的な表現に触れることで、デザインの豊かさに新たな発見が広がります。


 

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□デジタルとアナログが交わる時

デジタルとアナログが融合する時は、新しい何かが生まれる可能性があるのです。この融合にはいくつかの側面があります。

デジタルの精密さとアナログの温かみの融合

デジタルの精密なラインやカラーパレットと、アナログの手描きの独特な質感や色合いが交わることで、作品に深みと立体感が生まれます。例えば、デジタルで描かれたキャラクターにアナログの背景を合成することで、物語性が一層引き立つことがあります。

テクノロジーと伝統の共演

新しいテクノロジーをデザインに取り入れながらも、伝統的なアナログの手法や素材を組み合わせることで、未来と過去が美しく調和します。例えば、3Dプリンティングで作られたアートに手彫りの細部を加えるなど、新しい技術と古い手法の対話が独自の魅力を生み出します。

ユーザーエクスペリエンスの向上

Webデザインやアプリケーションにおいても、デジタルの利便性とアナログの直感的な要素を組み合わせることで、ユーザーエクスペリエンスが向上します。例えば、デジタル画面上でめくる感覚のあるアナログのページめくり効果などが、ユーザーにとって親しみやすい要素となります。

アートとテクノロジーの未知なる出会い

デジタルとアナログが出会うことで、新しいアートフォームやデザインのジャンルが生まれる可能性が広がります。実際のところ、未知なる領域に挑戦することが、クリエイターにとって最も魅力的な瞬間の一つです。これによって、私たちは今まで見たことのない美しい表現に触れ、新しいデザインの世界を発見できるのです。

人間は、やはりアナログの感覚を残しておいたほうがUX(ユーザーが商品やサービスを通じて得られる体験)が上がるのかもしれません。デジタルの世界になっても、アナログの手法や表現を残しているモノがたくさん見られるのはそのためですね。

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いかがでしたか?

アナログの手法は正直時間もかかり、コスト的には厳しいものがあるのも事実。よって、クライアント企業からは発注されにくいのですが、これらの手法は好まれる傾向にあるのも事実です。

いかに融合させてUXを上げていくかがデザイン会社としての腕の見せ所なのかもしれません。
株式会社ドリームクリエイトでは、デザイナーによる手描きのイラスト作成も行っていますし、デジタルと融合させたデザインも得意としています。料金のご相談や、どんなことができるの?とか、お気軽にお問合せください。