エルメスオレンジの魅力に迫る: ブランドの象徴カラーはどうして生まれたか

2023.09.09

北海道旭川市のデザイン会社、ドリームクリエイトです。

みなさんもよくご存知のHermès（エルメス）。

Hermès（エルメス）は、世界的に高級ファッション、アクセサリー、ラグジュアリーグッズの分野で名高いフランスのブランドです。このブランドは、卓越したクラフトマンシップ、独自のデザイン哲学、そして優れた品質で知られ、世界中の人々に愛されています。

今回の記事では、このエルメスの象徴とも言える「オレンジ色」について、少しご紹介しましょう。

憧れのハイブランド「Hermès」

Hermèsは1837年にティエリ・エルメス（Thierry Hermès）によって設立され、当初は馬具と鞍の製造業者としてスタートしました。その卓越した皮革工芸技術と品質の高さから、ヨーロッパの王室や貴族から注文が殺到しました。そして、次第にファッションの分野に進出し、シルクスカーフ、バッグ、靴、香水など、さまざまなラグジュアリー商品を生み出しました。

Hermèsの象徴的な製品には、「バーキン」や「ケリー」などのバッグ、様々な種類のスカーフなどがあり、これらのアイテムは世界中のファッション好きな人たちにとって憧れの対象となっています。また、Hermèsのロゴである馬と車輪は、ブランドの歴史的なルーツを示す象徴的なマークとして認識されています。

Hermèsオレンジの意味

Hermèsの象徴色、オレンジにはこんなエピソードがあります。

もともと、Hermèsは包装紙などにベージュを使用していました。ですが、第2次世界大戦時、フランスも深刻な物不足に陥っていました。その物不足は包装紙にも影響し、本来使っていたベージュがなくなってしまいました。そこで、残っていた強烈なオレンジ色の紙を使わざるを得なくなってしまった、というのがきっかけです。

戦後物不足は解消され、もとのベージュに戻すこともできましたが、当時の経営陣のひとりであったジャン・ゲラン・エルメスが、戦時中の目の覚めるような印象のオレンジが忘れられず、そのまま採用を続け、それがそのままコーポレートカラーになりました。

Hermèsが採用したオレンジのカラーは、ブランドの魅力とメッセージを効果的に伝えるために繊細に選ばれた色です。このオレンジは、Hermèsのイメージとブランディングに大きな意味を持っています。Hermèsオレンジの意味とその感情的な影響について少しご紹介します。

オレンジの意味

オレンジは明るく鮮やかな色であり、一般的には以下のような意味を持つことがあります。

エネルギーと温かさ：オレンジはエネルギーと活力を象徴し、人々に温かい印象を与えます。このカラーはポジティブなエネルギーを醸し出し、明るい未来を連想させます。
創造性と冒険：オレンジは創造的な活動や新しいアイデアの刺激に関連づけられます。アーティスティックな表現や冒険心を引き立て、想像力をかきたてます。
友情と社交性：オレンジは社交的なカラーであり、人々とのコミュニケーションや友情の象徴として使われることがあります。明るく友好的な印象を与え、人々を引き寄せます。

Hermèsオレンジの感情的な影響

Hermèsはオレンジをブランドカラーとして採用し、この色がブランドメッセージにどのように寄与しているかについて考えると、以下のような感情的な影響が見られます。

ラグジュアリーと温かさ： Hermèsオレンジはラグジュアリーと温かさを組み合わせた独特の雰囲気を持っています。このカラーは高級感を表現しつつ、顧客に親しみやすさと快適さを提供します。
クラフトマンシップと品質： Hermèsは高品質な素材と卓越したクラフトマンシップで知られており、オレンジはその品質に対するコミットメントを象徴しています。オレンジはブランドの製品の品質と信頼性を強調します。
活力と自信： Hermèsオレンジは活力と自信を持つ人々に向けたメッセージを伝えます。このカラーは自己表現とポジティブな姿勢を促進し、ブランドと顧客との絆を強化します。

Hermèsオレンジは、ブランドの高級感、品質、ポジティブなエネルギーを組み合わせて、顧客に特別感と快適さを提供します。このカラーの選択は、Hermèsのブランドイメージに深い意味を持たせ、成功したブランディング戦略の一部となっています。

ブランドメッセージとオレンジ

Hermèsはオレンジをブランドメッセージに結びつけることで、特定の価値観やブランドの独自性を強調しています。

Hermèsのオレンジは、ラグジュアリーとエレガンスの象徴として機能しています。この色は明るく鮮やかでありながら、同時に洗練された印象を与えます。ブランドは高品質な素材と卓越したクラフトマンシップを追求し、それがオレンジを通じて顧客に伝えられます。オレンジは高級感と品質に対するコミットメントを表現し、Hermèsの製品がラグジュアリーであることを示唆します。

オレンジは温かさと親しみやすさを象徴します。エルメスの製品は高級であると同時に、顧客に親しみやすさと快適さを提供します。オレンジ色は、顧客に対する温かい歓迎の象徴として機能し、ブランドとの関係を深めます。このカラーはHermèsの製品を購入し、所有することが特別であることを顧客に感じさせます。

また、オレンジはファッションと着飾りへの愛情を示すカラーでもあります。Hermèsの製品は洗練されたファッションアイテムであり、オレンジ色はファッションへの情熱とファッショナブルなライフスタイルを反映しています。ブランドは顧客に、自己表現とスタイルの追求をサポートするパートナーとしての役割を果たすことを強調します。創業以来の伝統とクラフトマンシップを尊重しつつ、常に新しいデザインとアイデアに挑戦している姿勢は、オレンジのカラーに表れているといっていいでしょう。オレンジは融合を表現し、ブランドの持続的な進化も示唆しています。

エルメスのオレンジは、ラグジュアリー、温かさ、エレガンス、親しみやすさ、ファッションへの情熱など、多くのブランドメッセージを一つの色で表現しています。このカラーは、独自のブランディングを強化し、顧客に深い共感を呼び起こす要因となっています。

オレンジのブランドへの関与

Hermèsのオレンジは、ブランドの独自性に強力に関与しており、商品や店舗デザインなど随所に展開されています。

1. 商品デザインにおけるオレンジの使用

様々なアクセサリーで、効果的にオレンジが使用されています。その革の素材などと組み合わせて一層魅力的なアイコンとして存在しています。

また、Hermèsのシルクスカーフは特に有名で、多くのデザインにオレンジが取り入れられています。オレンジのシルクスカーフはブランドのアイコンであり、エレガンスと個性を強調します。また、バーキンバッグやケリーバッグなど、Hermèsのアイコニックなバッグにもオレンジのバージョンが存在します。これらのバッグは高級感とラグジュアリーを象徴し、オレンジ色のアクセントはブランドの一貫性を保ちつつ、個性を表現します。

2. ブランドへの成功

オレンジはHermèsのブランディングにおいても非常に成功しています。

オレンジはブランドの識別性を高め、顧客にブランドを簡単に認識させます。オレンジ色は他の高級ブランドとの差別化を図り、エルメスを一目で特定できるようにします。オレンジは温かさ、親しみやすさ、エネルギーを表現し、顧客との感情的な結びつきを強化します。これにより、顧客はブランドに忠実で長期的な関係を築きやすくなります。

ブランドのラグジュアリーイメージ: オレンジはラグジュアリーなイメージと品質に対するコミットメントを強調し、エルメスが高級ファッションとアクセサリーの分野でトップブランドであることを強調します。

Hermèsのオレンジは、ブランドの独自性に不可欠な要素であり、ブランドの成功に大きく貢献しています。その色は高級感、品質、一貫性、そして顧客との深いつながりを象徴し、エルメスをラグジュアリーブランドのトップとして確立するのに一役買っています。

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いかがでしたか？

Hermèsのオレンジは、単なる色ではなく、ブランドのアイデンティティ、メッセージ、そして成功の象徴です。その魅力はブランドの歴史と伝統に裏打ちされ、一度見たら忘れることのない存在です。

この鮮やかなオレンジはラグジュアリー、温かさ、エレガンス、そして親しみやすさを一つの色で表現します。エルメスの商品や店舗デザインにおけるオレンジの使用は、ブランドの一貫性を保ちつつ、個性を際立たせ、顧客に高品質と特別感を提供します。

オレンジがエルメスにもたらした成功は、ブランドの識別性、感情的な結びつき、ラグジュアリーイメージの強化など、多くの側面にわたります。そして、これはブランディングの魔法が、色の力で現実になる瞬間の一例です。

この魅力的な色が、新たな物語を紡ぎ、ファッション界での地位を不動のものとしています。今後もHermèsのブランドカラーが、私たちにラグジュアリーと美を提供し続けるはずです。

Hermèsのオレンジは、ファッションの世界での永遠のアイコンなのです。